たとえば、様々な事情があり無職や休職中の場合であれば「家を借りられないかもしれない」と不安に思う人もいると思います。確かに無職などの場合は入居審査により断られてしまう可能性は高くなりますが、家を借りることはできないかというとそんなことはありません。

そこで当記事では、審査に落ちやすい人が家を借りるための対処法について解説していきます。

家が借りれない人の特徴8選

家が借りれない人の特徴8選

家を借りるためには入居審査を通過する必要がありますが、ここで断られてしまう人もいます。特に「家賃の支払い能力がない」と判断された場合は通りにくいといえるでしょう。アパートを借りることが難しい人の特徴は以下の通りです。

アパートを借りれない人の特徴

  1. 現在無職で収入がない
  2. 未成年者
  3. 学生
  4. 水商売をしている
  5. フリーターや契約社員
  6. 自営業やフリーランス
  7. 過去に家賃を滞納したことがある
  8. ブラックリストに載っている

特徴①現在無職で収入がない

無職で収入がない場合、「安定した収入がないため家賃を滞納する可能性が高い」と判断されてしまいます。それは、実は様々な収入源があったとしても同様で「安定した収入」が重要となります。

ちなみに、連帯保証人の収入が安定している場合には、入居審査を通過できる可能性が高くなります。もしくは、家賃2年分程度の貯金がある場合も入居審査には通りやすくなります。

無職でも家を借りたい場合は「代理契約」や、預金残高で支払い能力を証明できるよう「残高審査」を利用しましょう。不動産会社に相談すれば適切な対応をしてくれるでしょう。

特徴②未成年者

未成年者も入居審査を通過しづらいといえます。それは、現行の法律にて「独身の未成年者が単独で契約した場合は無効となる」となっているからです。

もちろん未成年者はすべてダメかというとそんなことはなく、既婚者であったり親権者の同意があれば問題なく契約することはできます。ただ、不動産会社や大家さんからすると「収入面」「生活態度」に不安があり、その結果として審査に落とされてしまう可能性が高いです。

特徴③学生

たとえ成人になっていたとしても、学生の場合は審査に落ちやすくなってしまいます。それは「学生であれば収入が不安定」と判断されてしまうからです。

そのため、この場合であれば親に代理契約をしてもらった方が良いでしょう。また、すでに就職先が決まっている人なら、内定通知書を提出することによって審査に通りやすくなります。

特徴④水商売をしている

たとえば、風俗嬢やキャバクラ嬢といった水商売をしている人であれば、一時的な収入は多く、一般のサラリーマンより稼いでいる場合があります。ただ、この場合であっても「離職率が高い」「安定した収入がない」と判断されやすいので、入居審査で落ちやすくなってしまいます。

また、水商売をしている人は帰宅時間が深夜や早朝になってしまうことが多く、近隣住民とのトラブルを避けるために「最初から家を貸さない」としている不動産会社や大家さんも存在します。

特徴⑤フリーターや契約社員

フリーターや契約社員の場合、「収入が安定していない」という理由で入居審査に落とされてしまうことがあります。この場合、もし収入を証明できる「住民税の課税証明書」「所得税の納税証明書」などを用意できるのであれば、これらの書類を提出することによって入居審査を通過できる可能性を上げることができます。

フリーターや契約社員が家を借りたい場合は「代理契約」、預金残高が高い場合は「残高審査」ができると家を借りやすくなるので、まずは不動産会社に相談してみることをおすすめします。

特徴⑥自営業やフリーランス

たとえ収入があった場合でも、自営業やフリーランスであれば審査に落ちやすくなってしまいます。というのも、これらの人は「急に収入が無くなってしまうのではないか」と判断されるからです。

そのため、自営業の人であれば「これまでの収入を証明する確定申告書」、フリーランスの人であれば「企業との取引が確認できるもの(契約書や支払調書、納税証明書など)」を提出しましょう。

これらによって「収入の安定性」がある程度担保できれば、入居審査に通過できる可能性が高くなります。

特徴⑦過去に家賃を滞納したことがある

過去に家賃を滞納したことがある場合、「家賃の支払い能力がない」と見なされ審査に落ちやすくなります。過去の家賃滞納履歴については保証会社が共有している場合があるので、滞納していた時に居住していたアパートの保証会社以外の所であれば、入居審査を通過できる可能性が高くなります。

関東であれば保証会社の利用が必須となっていることが多いので、まずは情報収集から始めてみましょう。

特徴⑧ブラックリストに載っている

家賃滞納の場合と同じですが、クレジットカードのブラックリストに載っていると、家賃の支払い能力がないと判断されてしまいます。クレジットカードの滞納履歴についても会社間で共有されていることがあるので、代理契約や残高審査を検討してみましょう。

ちなみに、保証会社によってはブラックリストに載っていても入居審査を通してくれるところもあります。

入居審査に通過する基準4つ

入居審査に通過する基準4つ

賃貸物件の入居審査に通過するためには様々な要件をクリアする必要があり、審査基準については保証会社ごとに違ってきます。ただ、多くの保証会社に共通するのが「収入に対する家賃が適正かどうか」を細かく見ていくということです。

一般的に審査基準となる項目については以下の通りです。

一般的に審査基準となる項目

  1. 家賃の36倍以上の年収があるか
  2. 収入が安定しているか
  3. 犯罪歴・トラブル等がないか
  4. 連帯保証人は収入を得ているか

①家賃の36倍以上の年収があるか

一般的には、家賃の36倍以上の年収があるかどうかを見られることが多いです。たとえば、家賃6万円のアパートの年収目安は216万円以上となり、月収でいうと18万円以上が必要となります。

家賃ごとに必要と見られる年収は以下の通りです。

家賃ごとに必要となる年収

  1. 家賃5万円:年収180万円以上
  2. 家賃6万円:年収216万円以上
  3. 家賃7万円:年収252万円以上
  4. 家賃8万円:年収288万円以上
  5. 家賃9万円:年収324万円以上
  6. 家賃10万円:年収360万円以上

②収入が安定しているか

たとえば、正社員であれば収入が安定しているため、入居審査に通りやすいといえます。ただ、契約社員、派遣社員、アルバイトなどは雇用形態が不安定と判断されることが多く、入居審査には落ちてしまいやすいです。

また、「勤続年数が短い人」「設立から3年未満の会社に勤めている人」についても、収入が不安定と見なされてしまうことが多くなっています。もちろん、「正社員でなくてもその他の項目がクリアできていれば審査を通す」と判断している保証会社も多いので、たとえ一つの賃貸の審査に落ちてしまったとしても、別の賃貸で再度申し込みをしてみることをおすすめします。

③犯罪歴・トラブル等がないか

犯罪歴があったり、過去近隣住民とトラブルを起こしていた場合、リスクヘッジの観点から入居審査を落とされてしまう可能性が高くなります。ただ、確認方法としては「インターネットで名前を検索する」というような簡単なものになります。

また、過去「部屋を意図的に汚くした」「違う用途(事務所など)で利用していた」などの理由で不動産会社や大家さんとトラブルを起こしていた場合も、入居審査に落とされてしまう可能性が高くなります。

④連帯保証人は収入を得ているか

連帯保証人が必要になる場合、連帯保証人にも収入があるかどうかが見られます。というのも、契約者が家賃を払えなかった場合、連帯保証人に請求することになるからです。

賃貸物件の連帯保証人になると契約者と同じ責任が発生するため、不動産会社や大家さんから請求があった場合は拒否することができません。賃貸を貸す側からすると最も大きなリスクは「契約者が家賃を払ってくれないこと」になるので、連帯保証人の収入についてもチェックされることとなります。

ちなみに、連帯保証人は責任が重いため、両親や兄弟姉妹などの親族に依頼するのが一般的になっています。ただ、遠方に住んでいたり、安定した収入が認められなかった場合は、親族であったとしても連帯保証人として認められないことがあります。

家を借りやすくする方法4選

家を借りやすくする方法4選

家を借りるためには入居審査を通過する必要がありますが、この審査に通りやすくするためにはいくつかのポイントがあります。入居審査の内容やポイントについて知っておくことで、無職や求職中であっても物件を借りることができる可能性が高まるので、ここは是非押さえておきましょう。

入居審査を通過するためのポイントは以下の通りです。

入居審査を通過するためのポイント

  1. 家賃の安い物件を選ぶ
  2. LGO系・独立系の保証会社の物件を選ぶ
  3. 大家さんへの印象を良くする
  4. 審査に強い不動産屋を選ぶ
  5. アリバイ会社を利用して審査を通過する

①家賃の安い物件を選ぶ

借りる物件の家賃が安ければ入居審査には通りやすくなります。一般的には、家賃の目安は手取り賃金の3分の1以下といわれているので、以下を目安に賃貸物件を選択してみることをおすすめします。

賃貸物件選択の目安

  • 手取り額13万円:家賃目安43,000円
  • 手取り額14万円:家賃目安46,000円
  • 手取り額15万円:家賃目安50,000円
  • 手取り額16万円:家賃目安53,000円
  • 手取り額17万円:家賃目安57,000円
  • 手取り額18万円:家賃目安60,000円
  • 手取り額19万円:家賃目安63,000円
  • 手取り額20万円:家賃目安67,000円

一般的に、駅から離れている物件や、築年数が古い物件を選ぶことによって家賃を抑えることができます。

②LGO系・独立系の保証会社の物件を選ぶ

保証会社は大きく分けて4種類あり、「LGO系」と「独立系」は入居審査の難易度が低くなっています。これらの保証会社は独自の基準で審査しているので、無職やフリーターであっても審査を通過できる可能性があります。

逆に「信販系」はクレジットカードやローン履歴など、「信用情報」を審査の判断材料にしており、最も審査が厳しいといわれています。そして「LICC系」は、保証会社の業界組織である「LICC」に加盟している保証会社を指しており、過去にLICC系の会社とトラブルを起こしてしまっている場合は審査に落ちやすくなります。

③大家さんへの印象を良くする

不動産会社や大家さんへの印象を良くすると入居審査に通りやすくなります。それは見た目の判断によって「この人であればトラブルが起きにくそう」と思われるからです。

印象を良くするために気を付けるべきポイントは以下の通りです。

印象を良くするためのポイント

  • 清潔感のある服装をする
  • 清潔感のある髪型にする
  • 髪色は落ち着いた色にする
  • 派手なアクセサリーは身に付けない
  • 丁寧な言葉遣いをする
  • タトゥーなどは衣服で隠しておく

特に、不動産会社に訪れた際、担当者に乱暴な言葉遣いをしていると、そのまま大家さんに報告され断られてしまう可能性が高いです。

④審査に強い不動産屋を選ぶ

大家さんや管理会社との交渉、審査に強い不動産会社を見つけることができれば、スムーズに物件選びが進みます。

こういった不動産会社は「審査を通過するためのノウハウ」を持っていることが多いので、入居審査にマイナスになる事情がある人でも対応してくれることが多いです。

⑤アリバイ会社を利用して審査を通過する

アリバイ会社を利用して審査を通過させる方法もあります。たとえば「日本アリバイ協会」では、在籍確認や電話応対、勤務先会社の提供などを行っており、保証会社の審査を通すためのアリバイ対策をすることで審査に通る確率を向上させることができます。

こういった実績のあるアリバイ会社を利用することによって、賃貸物件探しをより効率的に進めることができます。

【まとめ】家が借りれない時はどうする?借りるための対処法を解説!

【まとめ】家が借りれない時はどうする?借りるための対処法を解説!

ここまで、様々な事情があり無職や休職中の場合であっても入居審査を通過させるための対処法について解説してきました。前述したいくつかのポイントを押さえておくことによって、入居審査を通過する可能性を引き上げることができます。

入居審査を通過しやすい保証会社を選択することで労力と時間を節約しつつ賃貸物件を見つけることができるので、是非活用していきましょう。