賃貸の入居審査がどうしても通過できなかった場合、代理契約を検討する人も多いと思います。ただ、具体的にどのような手続きをすればいいのか分からない人もいるのではないでしょうか。

そこで当記事では、賃貸は代理契約でも借りられるのかということと、代理契約をするための手続きの流れについて解説していきます。

【結論】賃貸は代理契約で借りることが可能

【結論】賃貸は代理契約で借りることが可能

結論、賃貸借契約を結べなかったとしても、代理契約をすることで賃貸物件を借りることは可能です。

代理契約の特徴は、入居者とは異なる人が賃貸借契約を結べるという点で、未成年者・学生などの自分自身で契約することができない人、無職やフリーターなどの収入が不安定な人であっても賃貸物件に住むことができます。

代理契約が可能な人の特徴について

代理契約が必要な人の特徴は以下の通りです。

代理契約が必要な人の特徴

  • 未成年
  • 成人した学生
  • 無職の人
  • フリーターの人
  • 収入が不安定な人
  • 信用情報に問題がある人
  • 電話連絡が取れない人

信用情報の問題ですが、家賃やクレジットカードの滞納、自己破産の経験がある人などが当てはまり、このような場合は入居審査を通過できる可能性が低くなります。

また、30代以降で代理契約をする場合は年齢要件で審査を落とされてしまうことがあります。10代~20代であれば審査に影響しないのですが注意しておきましょう。

代理契約する人の必要条件

代理契約をするためには、代理契約者が賃貸物件を借りるために必要な条件を満たしていなければなりません。この条件は、通常入居審査を通過するための条件と同じであり、具体的な条件は以下の通りです。

入居審査を通過するための条件

  • 家賃の36倍以上の年収がある
  • 安定した収入の業種で働いている
  • ある程度の勤続年数がある
  • 高年齢ではない
  • 信用情報に問題がない

上記のどれかに該当しなかったとしても入居審査を通過できる場合はありますが、落とされてしまう可能性が高くなることは間違いありません。

また、代理契約をする場合は、原則3親等までの親族に依頼しましょう。それ以外の人であった場合、入居審査に落ちてしまう可能性が高くなります。

賃貸を代理契約する際の流れを解説

賃貸を代理契約する際の流れを解説

賃貸物件を代理契約する際、詳細について事前に把握しておき、トラブルなく契約を進めることができれば最短で賃貸物件に入居することができます。賃貸物件を代理契約で借りる際の流れは以下の通りです。

賃貸物件を代理契約で借りる際の流れ

  1. お部屋探し・内見
  2. 入居申込書の受け取り
  3. 代理契約者が書類を記載し郵送
  4. 代理契約者名義で審査開始
  5. 代理契約者が重要事項説明・説明交付を受ける
  6. 契約必要書類を提出
  7. 契約者名義で初期費用を入金
  8. 入居者への鍵の引き渡し
  9. 入居スタート

①お部屋探し・内見

お部屋探しと内見については入居希望者が行っていきますが、未成年者であれば親(代理契約者)と共に探していくと良いでしょう。無断で契約者以外の人が賃貸物件に住むと「転貸・又貸し」という違反行為になってしまうため、代理契約をすることについては不動産会社に伝えておきましょう。

賃貸物件を探す際は、基本的にはポータルサイトや不動産会社を活用しながら検討していくことになります。内見については、現地で内見できない時のために「オンライン内見」を行っている所が増えてきているため、遠方に住んでいる場合は活用しましょう。

オンライン内見では、ビデオ通話などを活用して説明を受け、分からない点や詳しく知りたいことをその場で聞くことができます。

②入居申込書の受け取り

内見をして気に入った物件があれば「入居申込書」および「代理契約に必要な書類」を不動産会社から受け取りましょう。代理契約の申し込みについては、入居者と代理契約者が来店して行うのが基本となりますが、予定が合わない場合や遠方に住んでいる場合は郵送での対応をしてもらえることが多いです。

この点は事前に不動産会社に確認しておきましょう。

③代理契約者が書類を記載し郵送

申し込みに必要な書類については代理契約者に記載してもらい、不動産会社に郵送します。その際、普通郵便の場合は土日祝日の発送がないため、急いでいる場合はレターパックや速達を利用しましょう。

また、一般的に以下の書類が必要になるので、事前に準備してもらいましょう。

代理契約の際に必要となる書類

  • 契約者の身分証明書
  • 契約者の収入証明書
  • 契約者の住民票
  • 契約者の印鑑証明書
  • 入居者の身分証明書
  • 入居者の住民票
  • 入居者の印鑑証明書
  • 入居者の収入証明書(学生ならば不要)
  • 連帯保証人確約書(必要な場合)
  • 連帯保証人の印鑑証明(必要な場合)

役所で発行してもらう書類であれば3ヵ月以内のものを提出します。

④代理契約者名義で審査開始

申し込み書類を提出した後は、代理契約者名義で審査が開始されます。審査は長くても1週間以内に結果が出ることが多いです。審査結果については、入居希望者・代理契約者に電話が入るケースが多いため、必ず電話に出るようにしましょう。

入居審査で落ちてしまった場合であっても、保険会社を変えれば通過できることがあるので、不動産会社に相談してみることをおすすめします。

⑤代理契約者が重要事項説明・説明交付を受ける

入居審査を通過した場合、代理契約者が重要事項説明と説明交付を受けることになります。代理契約者が不動産会社に来店できる場合は対面での説明となりますが、近年ではオンライン上(IT重税)で行うことが増えています。

重要事項説明とは、契約内容について詳しく書かれた重要な書類のことを指し、宅地建物取引士の資格を持った人から説明を受ける必要があります。不動産取引は複雑なので、資格者からの詳しい説明がなければ内容を十分に把握できず、重要事項説明が行われない場合は義務違反になります。

⑥契約必要書類を提出

重要事項説明が行われた後、問題が無いようであれば不動産会社から契約書が2部送られてきます。その内容を確認して捺印とサインをしたら、下記の必要書類と併せて返送しましょう。

契約時に必要となる書類

  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 源泉徴収票
  • 銀行の通帳および銀行印

契約書に捺印とサインをした場合、賃貸借契約が始まるためキャンセルをすると違約金が必要となります。

また、代理契約の場合は連帯保証人が必要となるケースは少ないですが、仮に連帯保証人が必要な賃貸物件だった場合、連帯保証の印鑑証明書も提出する必要があります。

⑦契約者名義で初期費用を入金

初期費用については契約者名義で行っていきます。その理由は、名義が違うと入金確認ができないためです。ただ、場合によっては「備考欄に名義を記載する」などの対応で、入居希望者が支払いを行うことができることもあります。

初期費用の入金については、支払い期日が決められているので、必ず期限内に入金しましょう。賃貸物件の初期費用の相場は、家賃の5~7ヵ月分と言われており、それなりの額になってきます。

そのため、仲介手数料や敷金・礼金が少ない物件を選ぶことで初期費用を抑えることができ、支払い遅れを予防することができます。

⑧入居者への鍵の引き渡し

入居が確定したら、不動産会社に鍵を受け取りに行くことになります。代理契約者でなく入居者が受け取りに行く場合は、事前に連絡をしておきましょう。

その際、管理会社によっては鍵を受け取る際に印鑑が必要になるので、入居者の印鑑を持っていきましょう。鍵を受け取ったら、自身の都合の良いタイミングで入居することができます。

⑨入居スタート

鍵を受け取る際、前もって水道・ガス・電気などのライフラインの手続きをしておくことで、すぐに入居することが可能です。

ライフラインの手続きについても代理人名義で契約が可能なので、代理人と入居者のどちらの名義で契約するのか事前に決めておきましょう。

賃貸の代理契約の注意点3つ

賃貸の代理契約の注意点3つ

賃貸物件の代理契約をする際、通常の契約をする場合とは異なる注意点があります。ここを知っておかないとトラブルに悩まされてしまう場合があるので気を付けましょう。賃貸の代理契約をする際に注意すべきことは以下の通りです。

賃貸の代理契約をする際の注意点

  1. 家賃を滞納した場合は代理人の責任となる
  2. 更新や退去の際は代理人の協力が必要
  3. 家賃の引き落とし口座について

注意点①家賃を滞納した場合は代理人の責任となる

代理契約で賃貸物件を借りた場合、家賃が滞納された際は代理人の責任となり、催促の連絡を受けることになります。更に家賃の滞納から約3ヵ月経過すると、大家さん側で契約解除・法的措置などを行える権利が発生し、場合によっては代理人の財産が差し押さえられたり信用情報に傷が付いてしまう可能性もあります。

強制退去になってしまう可能性もあり、入居者・代理人双方にとって大きなデメリットとなってしまうため、家賃の滞納には十分に気を付けましょう。

注意点②更新や退去の際は代理人の協力が必要

賃貸借契約の更新をする際や退去する場合も代理人が対応する必要が出てきます。そのため、入居者と代理人にトラブルがあった場合、賃貸借契約の更新などができないこともあります。

もちろん入居中に契約者の名義変更をすることはできますが、その場合は入居者名義で再度審査をすることになります。ただ、その際も名義変更手数料がかかってしまうのと、名義変更手数料が3万円~家賃1ヵ月分ほどかかるので、緊急時以外であればやめておいた方が良いでしょう。

注意点③家賃の引き落とし口座について

代理契約をする場合、基本的に家賃の引き落とし口座名義は契約者である代理人になります。そのため、入居者は毎月の家賃額を代理人に支払っていく必要があり、その際に家賃に関するトラブルが起きやすくなります。

早めに不動産会社に相談すれば家賃の支払い方法を変更できる可能性があるので、支払い方法に不安がある場合は対処しておきましょう。ちなみに、家賃の支払い方法として「コンビニ払い」や「直接手渡し」という選択ができる場合は、入居者本人で支払いを行うことが可能です。

経験豊富な不動産なら安心して代理契約が可能

経験豊富な不動産なら安心して代理契約が可能

「フリーターなので収入が不安定」「以前、家賃を滞納したことがある」という場合は、賃貸物件の入居審査に通過できない可能性が高くなります。ただ、経験豊富な不動産会社は審査を通過させるためのノウハウを持っていることが多く、不利な条件であっても借りやすい物件を提案してくれます。

こういった不動産会社に依頼するポイントは「職業や収入を偽ることなく、包み隠さず相談すること」です。

交渉が得意な不動産屋は審査に通りやすい

入居審査に通過できる可能性は、不動産会社の力量によっても大きく変わってきます。そのため、インターネットなどでできるだけ実績のある不動産会社を選択しましょう。

交渉が得意な不動産会社であれば、フリーターや夜職など「入居審査に通りにくい」といわれている人であっても、審査を通過できる可能性を上げることができます。

手続きのみ代理で行うことも可能

手続きのみ代理で行うことも可能

申し込み名義は入居者本人のままとして、手続きだけ代理で行うという方法もあります。この場合、審査や契約は申込者本人が行います。

この方法を行う場合、不動産会社に「手続きのみ代理で行う」旨を伝えて委任状をもらいます。そして申込者が委任状にサインして、代理人に代わりに手続きを進めてもらいます。

ただ、代理人が代わりに手続きを行う方法は「委任状や契約者の必要書類をあらかじめ揃えておかないとトラブルが起きる可能性がある」ことから、賃貸契約ではあまり採用されていません。

ただ、不動産会社や大家さんによってはこういった対応を認めてもらえることもあるので、まずは確認してみましょう。この方法は、委任状のやり取り以外は一般的な賃貸契約と同じであり、そこまで複雑な手続きは必要ありません。

【まとめ】賃貸は代理契約でも借りられる?契約までの流れを徹底解説!

【まとめ】賃貸は代理契約でも借りられる?契約までの流れを徹底解説!

ここまで、「賃貸物件を代理契約でも借りることができるのか」ということと「代理契約をする流れ」について解説してきました。「収入が不安定」「過去に家賃を滞納してしまっている」という人であっても、代理契約をすることによって問題なく賃貸物件に入居することができます。

事前に代理契約の流れや注意点を知っておくことによって入居するまでのスピードを速くすることができるので、まずはある程度内容について把握してから不動産会社に相談してみることをおすすめします。