賃貸住宅を借りるときに、必要となるのが保証会社です。保証会社は、賃貸住宅を借りた本人の保証人を務めるのが主な役目となります。

以前は、保証人を親族などに頼む習慣がありましたが、時代の変化により保証会社を使うケースが多くなってきました。今回紹介する新日本信用保証も、保証会社の一つです。

新日本信用保証は2008年に設立、拠点は東京・仙台・大阪・福岡に構えるなど全国展開をしています。新日本信用保証は、一般的に独立系の保証会社に分類され、審査基準は比較的甘いと言われています。

一方で、審査が甘いと言われる新日本信用保証でも、何かの要因により審査に落ちてしまうことがあるのです。では、審査に通りやすいと思って受けた新日本信用保証の審査で落ちてしまった場合、どのような要因が考えられるのでしょうか?また、審査に落ちた要因に対する対策とはどのようなことになるのでしょうか?以上、2点について解説していきます。

新日本信用保証会社入居審査の基準

新日本信用保証会社入居審査の基準

審査に落ちた要因を探る前に、新日本信用保証がどのような審査をしているのかについて知っておくのが良いでしょう。ここでは、新日本信用保証が、どのような基準を用いて審査しているかについて解説していきます。

新日本信用保証の審査基準

  • 独立系なので個人信用情報が確認されない
  • 他の保証会社でトラブルがあっても影響なし
  • 他では断られるような方も審査受け入れ可能

独立系なので個人信用情報が確認されない

一つ目は、独立系なので個人信用情報が確認されません

例えば、審査が厳しいとされる信販系の保証会社の場合、過去の家賃やクレジットカードの延滞や滞納、自己破産など信用情報上キズとなる部分を閲覧し、審査を進めます。当然に、信用情報上にキズがあることで審査に通りにくくなります。

信用情報は、閲覧できる会社であれば情報を共有できてしまうため、信販系の保証会社ではどこも同じような審査結果となります。しかし、独立系の保証会社である新日本信用保証では、個人信用情報を確認することはありません。

よって、過去に家賃やクレジットカードで延滞・滞納を起こしている人や、信用情報上ブラックな人でも審査に通ることがあります。

他の保証会社でトラブルがあっても影響なし

二つ目は、他の保証会社でトラブルがあっても審査に影響することはありません。なぜなら、新日本信用保証は、全国賃貸保証業協会(LICC)や賃貸保証機構(LGO)に加盟していないからです。これにより、情報共有を一切していません。

独立系の保証会社では、独自の情報網の中で審査を行います。よって、過去にトラブルを起こしている人でも、新日本信用保証が管理している物件でなければ審査に影響することはなく、問題なく審査に通る可能性があります。

他では断られるような方も審査受け入れ可能

最後に、他の保証会社で断られるような人でも審査の受け入れ可能となります

保証人の有無にもよりますが、学生、無職、高齢者、金融ブラック、自己破産、外国籍、水商売など、一般的には受け入れを拒否するケースが多い職業や属性でも審査は可能です。なお、これらは最終的に賃貸オーナーが入居を拒否するケースがあるので、保証会社の審査が通過しても入居ができないこともあります。

新日本信用保証会社の審査に落ちた…考えられる理由とは

新日本信用保証会社の審査に落ちた…考えられる理由とは

審査が甘いとされる新日本信用保証を選んだにも関わらず、審査に落ちてしまうことがあります。万が一、審査に落ちてしまったらその原因を追究し、次回以降の審査に活かすことが重要です。

ここでは、新日本信用保証の審査に落ちた原因について解説していきます。

新日本信用保証会社に落ちた理由とは?

  • 以前、新日本信用保証会社でトラブルがあった
  • 収入に見合っていない家賃の物件を選択している
  • 身なりや言葉遣い、過去の出来事が影響こともある

以前、新日本信用保証会社でトラブルがあった

まずは、以前新日本信用保証を保証会社として利用していたときに、トラブルを起こしていないかです。

新日本信用保証では、他社で過去にトラブルがあったとしても審査上は影響ないのですが、自社内でのトラブルの場合には話は別となります。家賃の延滞や滞納、退去時の敷金トラブルなどを起こしていると審査に影響します。

よって、過去にトラブルを起こした心あたりがある人は、保証会社はどこを利用していたかを確認しておきましょう。

収入に見合っていない家賃の物件を選択している

次に、収入に見合っていない家賃の物件を選択していることです。

例えば、月収が30万円の人が家賃15万円の物件を希望すると、月収の50%を家賃が占めてしまいます。日々の生活を送るには家賃だけでなく、食費・通信費・交通費など多くの費用が掛かります。また、子供がいたら保育費や教育費などの費用も上乗せされます。したがって、世間的に家賃が月収の50%を占めることは好ましくなく、家賃の支払いが滞る可能性が高いように思えます。よって、このような場合には、審査に落ちることが多いのです。

なお、家賃の目安は一般的に月収の1/3以下と言われています。つまり、月収30万円の人は家賃10万円以下の物件を探すのが良いでしょう。

身なりや言葉遣い、過去の出来事が影響こともある

最後に、身なりや言葉遣い、過去の出来事が影響することがあります。

身なりや言葉遣いは、不動産会社への問い合わせ時や来訪時に不動産会社の担当者がチェックしています。身なりが汚らしい恰好や言葉遣いが悪い人など素行が良くない人の場合、入居後にトラブルになる可能性が高まります。

家賃滞納で訴訟に発展することや、近隣住民への恫喝や嫌がらせ、室内のごみ屋敷化など多くの問題が起こしそうな住民は極力排除したいと思うのが、保証会社及び賃貸オーナーです。よって、どちらかから入居NGとなることがあります。

また、インターネット上のエゴサーチにて過去の犯罪歴がわかった場合や、反社会的勢力に属する場合には審査に通ることはありません。

新日本信用保証会社の入居審査に落ちた時の対処法

新日本信用保証会社の入居審査に落ちた時の対処法

新日本信用保証会社の審査に落ちてしまったときには、どのように対処していけば良いのでしょうか?下記に3つの方法を取り上げ、解説していきます。

新日本信用保証会社に落ちた時の対処法とは?

  • 申請の不備がなかったか見直す
  • 他の独立系保証会社で申請してみる
  • 保証会社を使用しない物件を選ぶ

申請の不備がなかったか見直す

まずは、審査の申請時に不備がなかったかを見直します。記載内容に間違いがあった、若しくは虚偽の内容を記載した場合があると審査に落ちることがあります。

よって、審査に落ちてしまった場合には申請時の記載内容をもう一度見直しましょう。独立系の保証会社は、収入に見合う物件を選択し、過去に同じ保証会社でトラブルなどがなければ一般的には通ることを前提に審査を行います。

よって、審査が通らなかった理由を明確にしておく必要があります。

他の独立系保証会社で申請してみる

次に、他の独立系の保証会社で申請してみることです。

原則同じ物件、同じ保証会社で再審査はできません。また、選んだ物件が保証会社指定であれば、別の保証会社が設定されている別物件を選ぶしかありません。

独立系の保証会社は、他にいくつかあります。これら保証会社の審査基準は、新日本信用保証と同じような基準で審査を行っています。よって、落ちてしまった要因を踏まえ対策を講じ、別の保証会社で審査することがおすすめです。

なお、独立系では他の下記の保証会社があります。

  • 日本セーフティー
  • 日本賃貸保証(JID)
  • オーロラ
  • プラザ賃貸管理保証株式会社
  • ハウスリーブ株式会社

保証会社を使用しない物件を選ぶ

最後は、保証会社を使用しない物件を選ぶことです。

代表的なのはUR賃貸住宅となります。UR賃貸住宅は、保証人不要となっているので保証会社は必要ありません。UR賃貸住宅の入居審査は主に、収入面の審査がメインとなり継続的に家賃を支払えるかが焦点となります。

よって、無職の人でも2年分の家賃に相当する貯蓄があることや、フリーターの人でも規定の収入を確保できれば入居審査は問題ありません。また、審査時に信用情報の閲覧もないのでブラックの人でも入居できることがあります。

他には、旧来の保証人を立てる方式の賃貸住宅を借りることです。古くより賃貸住宅を経営しているオーナーの中には、保証人を立てる方式を採用している物件もあります。兄弟や親など親族内にて保証人を務められる人がいれば、おすすめとなります。

新日本信用保証会社の保証料金について

新日本信用保証会社の保証料金について

一般的に独立系と言われる保証会社の保証料金は、高めに設定されています。

独立系の保証会社では、過去の家賃延滞や滞納、クレジットカードの延滞などを審査上では不問としています。原則、通すこと前提で手続きを進めていくため、保証業務開始後のリスクが他の信販系やLICC系に比べて高くなります。

よって、賃借人入居後の家賃滞納などのリスクに備えるために、入居時の保証料や更新時の一時金などの費用負担が大きくなってしまいます。

なお、一般的に入居時の保証料は賃料の1か月分程度となります。しかし、新日本信用保証では賃料の50%が保証料となっているので、リーズナブルな設定が特徴です。以下に、新日本信用保証の保証料金を紹介します。

スタンダードプラン(居住用A)

初回保証委託料:賃料等合計額の50%

保証委託契約更新料:2年経過後より毎年10,000円

スタンダードプラン(居住用B)

初回保証委託料:賃料等合計額の65%

保証委託契約更新料:なし

新日本信用保証会社は良くない評判も多い

新日本信用保証会社は良くない評判も多い

賃借人と保証会社間でトラブルに陥りやすいのは、家賃の滞納などをしたときです。保証会社は連帯保証人となるので、家賃滞納時は賃借人に代わり代位弁済を行います。これにより賃借人は、滞納した分の家賃の支払いを保証会社にする必要があります。

しかし、家賃を滞納するくらいですから直ぐに支払えることは、ほぼありません。保証会社も家賃滞納が起きるリスクを承知で、連帯保証人となっていますが、代位弁済した家賃は取り戻す必要があります。

そこで、保証会社の家賃の取り立てが厳しくなってしまうことがあるようです。また、家賃の取り立てを受けたほうも、感情的になった状態で口コミサイトなどに投稿しているケースも容易に想像できます。

以下は、新日本信用保証会社の評判について紹介したものになります。

保証会社なのにウォーターサーバーの営業電話がかかってくる?

一部ツイートでの口コミを見ると、保証会社でありながらウォーターサーバーの設置に関する勧誘電話があるようです。公式ホームページを見てもウォーターサーバーをレンタルしていることはどこにも記載がないので、情報としての真意は明らかではありません。

家賃滞納時の取り立てが厳しい?

家賃滞納時の取り立ては、厳しいという意見もあります。

取り立てについては、そもそも滞納する賃借人に落ち度があり擁護できることではありませんが、取り立てを行うほうもコンプライアンスに則る必要があります。したがって、取り立て時の脅しや恫喝するような口調、玄関をドンドン叩くような行為はよくありません。

実際、新日本信用保証の評判を見ると、電話対応が良くないというものが目につきます。しかし、何度も滞納し支払いが滞っている場合には、電話での口調が激しくなってしまうことは、ないとは言えません。また、他の保証会社でも滞納を繰り返せば、同じような対応をされることもあるでしょう。

最後に、そもそも家賃を滞納しなければトラブルが起きることもありません。賃貸住居を探すときには、自身の経済状況にあった物件を選択するようにしましょう。

スタッフの態度が良くない?

まれに、スタッフの態度が良くないという評判もあります。

確かに、新日本信用保証のように大きな組織となれば、何人かは口調や態度が悪い人がいないとは限りません。また、他の独立系の保証会社でも同じようなことが言えるでしょう。スタッフの態度が良くないと感じたら、対応する人を変えてもらうなど柔軟に対処してもらいましょう。

新日本信用保証会社の審査に落ちた:まとめ

新日本信用保証の審査に落ちてしまったら、はじめになぜ審査に落ちてしまったのかについて解明するのが良いでしょう。原因が分かることで次回以降の審査では、対策を講じることができ審査に通過しやすくなります

なお、審査に落ちた原因を知ること、新たな保証会社や物件の紹介は不動産会社と連携する必要があります。そのためには、担当者と意思疎通を行い、連携を強化することでさまざまな提案を受けられます。

つまり、不動産会社を味方につけることで、仮に審査に落ちてしまっても希望に近い物件を借りられるチャンスが出てきます