天涯孤独の場合緊急連絡先はどうすればいい？対処方法をご紹介

賃貸物件を契約する際、必要になってくるのが連帯保証人と緊急連絡先となってくれる人です。ただ、天涯孤独だった場合はどうすればいいのでしょうか。

この記事では、天涯孤独の人が緊急連絡先を用意する方法について解説していきます。

緊急連絡先を友人に依頼するのは控えるべき

緊急連絡先に電話がかかってくるケースとして、管理会社や大家が賃借人と連絡が取れなくなってしまった時が挙げられます。

その際、賃借人の居場所などについて聞かれることはあるかもしれませんが、連帯保証人とは異なり「滞納した家賃を返済してほしい」などと言われることはありません。

そもそも緊急連絡先には法的義務が生じることがないからです。

ただ、実際に友人に「緊急連絡先になって欲しい」と頼んだとしても、高確率で嫌な顔をされてしまうでしょう。

というのも、賃借人がもし亡くなった場合、緊急連絡先になっている人には遺体や遺品の引き取り手になることが求められてしまうからです。

そのため、どんなに仲が良かったとしても、友人に緊急連絡先になってもらうことはおすすめしません。

賃貸契約での緊急連絡先とは？

賃貸契約で緊急連絡先が求められる理由はいくつか存在します。その理由は以下の通りです。

たとえば、入居者本人が行方不明になってしまった場合、大家や不動産管理会社が生死の確認をすることは現実的には難しいです。

そのような場合に緊急連絡先に連絡することによって、入居者本人の何らかの情報を得るのに役立ちます。

また、先ほども述べたように、遺品を引き取ってもらうために緊急連絡先に連絡するというケースもあります。

連帯保証人とのちがいとは？

緊急連絡先と連帯保証人の違いがよく分からない、という人もいるかもしれません。この2つには明確な違いがあり、理解しておかないと思わぬリスクを背負ってしまうことにもなりかねません。

まず、緊急連絡先はただの連絡先であって、法的義務が生じることはありません。つまり、入居者本人の家賃滞納を肩代わりするなどの義務を負うことはありません。

ただ、連帯保証人であれば話は違ってきます。連帯保証人の場合は入居者本人に関する様々な義務を負わなければならないため「対応できない」といって拒否することはできません。

近年では無知に付け込む悪質な業者が増えており、緊急連絡先に指定された人に対して、連帯保証人が負うような義務があるかのように装い、お金を請求してくることがあります。

このようなケースに遭遇した場合は、すぐに弁護士に相談するようにしましょう。

緊急連絡先がないと契約は基本的に不可能

地域によって不動産賃貸の契約は違ってくる部分もありますが、基本的には緊急連絡先を用意できないと賃貸の契約をすることは難しいです。

もちろん、仮に「困っている人を何とか助けたい」という意識をもった大家がいた場合は、緊急連絡先などなくても契約してくれることはあるかもしれません。

ただ、それは現実的に考えてかなりのレアケースと言えます。

大家の立場からすると、自分の大事な部屋を「緊急連絡先も用意できない見ず知らずの人」に貸すということはリスクしかありません。

不動産屋に聞いてみても、「緊急連絡先を用意できない場合は連帯保証人を立ててほしい」と突き放されてしまうことが多いようです。

天涯孤独の人が緊急連絡先を用意する方法

では、天涯孤独で緊急連絡先を用意できなければ賃貸契約をすることができないかというと、もちろんそんなことはありません。

世の中には、親や親戚と疎遠になってしまい連絡が取れないという人はたくさんおり、そういった人達でも賃貸契約をすることができる手段があります。

ちなみに天涯孤独で緊急連絡先を用意できない人の中には、虚偽の申請をして何とか乗り切ろうとする人も存在します。

たとえば、「父親の情報を記入しておいて、電話番号だけ友人の携帯番号にし、友人の携帯番号に着信が入ったら本人が声のトーンを変えて応対する」という方法が挙げられます。

こういった方法はもちろんバレない可能性もありますが、もしバレたら大家との関係が大きく悪化するのでおすすめできません。

①行政書士事務所

緊急連絡先を用意する手段の一つとして、行政書士事務所を利用する方法が挙げられます。

これは全ての行政書士事務所が業務として取り扱っているわけではなく、事前にホームページなどで調べておくことをおすすめします。

費用は行政書士事務所によって変わってきますが、一般的には「登録料金1万円」「1年ごとに1万円」程度の料金がかかってくることが多いようです。

行政書士は国家資格であり、法にのっとって正式な手続きで契約をかわすことができるので、安全かつ確実であると考えられます。

ただ、どこまでの範囲でサポートをしてくれるか、という点はしっかりと確認しておきましょう。基本的には賃貸の契約期間で一般的となっている2年間、緊急連絡先を受任してくれることが多いようです。

②民間の連絡先代行業者

民間の連絡先代行業者でも緊急連絡先を引き受けてくれます。料金の相場は行政書士とほぼ変わらないことが多いようです。

ただ、代行業者の中には詐欺と思しき業者も存在しており、高額の報酬を請求してくることがあるので十分な注意が必要です。

その注意ポイントは以下の通りです。

上記に該当する代行業者を避ければ、詐欺に遭ってしまう可能性を大きく下げることができるでしょう。まずは少しでも怪しいと感じたら、徹底的にインターネットで調べてみることをおすすめします。

③アリバイ会社

たとえば、水商売や風俗業に従事している人は、賃貸の入居審査を仕事を理由にはじかれてしまうことがあります。

こういったことを回避すべく、あたかも普通の会社に勤めているように装うため、在籍確認（アリバイ）サービスを提供するのがアリバイ会社です。

アリバイ会社を利用する流れは、会社名、電話番号、所在地などの情報をアリバイ会社からもらい、その情報を使って賃貸契約の手続きを行うというものです。

このようなことを聞くと怪しいようにも感じますが、長く運営されている会社もあり、実績のあるアリバイ会社を利用すれば、保証会社などから確認の電話がかかってきた際にきちんと対応してもらえます。

インターネットの検索で上位に出てくるようなアリバイ会社であれば、問題なく依頼することができるでしょう。

④緊急連絡先代行を行っている団体

インターネットで「緊急連絡先代行」と調べると、NPO法人や不動産会社が運営する団体など、様々な団体が出てくると思います。

ただ、こういった団体の全てが信用に値するものではなく、中にはトラブルがあった際に全く助けてくれない団体、悪質な貧困ビジネスの入口になっている団体が存在します。

会員同士で緊急連絡先を請け負いあっているような団体もあり、かなりリスクがあるので緊急連絡先代行については精査しておきましょう。

これ以外にも、「宗教団体を母体とする団体に問い合わせた所、入信するよう勧誘された」というケースもあります。こういったケースは分かりやすいですが、警戒するに越したことはありません。

⑤生活保護のケースワーカーや地域の民生委員

生活保護を受けている人が、地域のケースワーカーに依頼をして緊急連絡先を引き受けてもらう、というケースもあります。

また、地域の民生委員とつながりがあり、人柄や社会性などを認めてもらい緊急連絡先を引き受けてもらえる、というケースも存在します。

ただ、これらの方法はいわゆる「人脈」となり、成功するかしないかは「人による」ということになってしまいます。

また、民生委員の場合は高齢となっている人も少なくなく、緊急連絡先と連帯保証人を混同して、不安から断られてしまうこともあります。

天涯孤独で困ることと対策について

普段、天涯孤独を気にしない人であっても、「病気やケガで入院になってしまった場合は困る」と感じている人が多いです。

その際に「保証人の心配」について真っ先に挙げる人もいますが、問題はそこではなく、入院中であっても身の回りのことを自分でしなければならないことが問題となります。

保証人が必要な場合は代行業者に頼むなどいくらでも方法があるので、入院前に必要なものを揃えておくなど、事前に準備しておくようにしましょう。

また、老後の問題ですが、ここは地域行政のサポートを調べておき、老後の生活に備えておくことをおすすめします。よく希望的観測で「老後のことを今から考えても仕方がない」という人もいますが、老後になってからの対処では遅い可能性もあるので、早いに越したことはありません。

緊急連絡先がないと就職でも不利？

市販の履歴書を見ると、ほぼ連絡先の下に緊急連絡先を書く欄があると思います。

そのため、「緊急連絡先を書いてもらえる人がいない」と諦めてしまう人もいるかもしれませんが、ここでいう緊急連絡先は「身元保証人」というわけではありません。

基本的には会社からの連絡や郵便物は本人の住所に届き、電話も本人にかかってくるため、履歴書の緊急連絡先には「同上」と書いても何の問題もありません。

また、緊急連絡先を書かないと採用してもらえない、ということもないので、必要以上に不安にならなくても大丈夫です。結論として、緊急連絡先がなかったとしても就職には不利にならないので、安心して就職に臨みましょう。

緊急連絡先代行業者おすすめ3選

先ほど、「緊急連絡先代行業者に依頼することはリスクがある」と述べましたが、中には実績があり長年サービスを提供している業者も存在します。

実績のある緊急連絡先代行業者であれば安心して手続きや対応を任せることができるので、その他の対応がずさんな業者と比べて、あれこれと気を揉む必要がありません。

ここからは、特におすすめの緊急連絡先代行業者を3つ紹介していきます。

緊急連絡先代行①日本アリバイ協会

日本アリバイ協会の緊急連絡先代行の価格は16,500円となっており業界最安値となっています。

また、問い合わせや無料相談をいつでもすることができ、電話・メール・ラインに対応しているので、困った時にすぐ対応してもらうことができます。

また、日本アリバイ協会にサービスを依頼する場合、最短30分で対応してもらえるようになるため、急ぎの場合などにおすすめです。

緊急連絡先代行を探している人は、まずここを検討してみることをおすすめします。

緊急連絡先代行②スターレント保証

スターレント保証の価格は、緊急連絡先代行サービスを利用する際「1名10,000円」「2名20,000円」となっています。また、契約期間は2年間です。

初回登録時に1万円が別途でかかるものの、電話かメールフォームで気軽に申し込みをすることができます。来店不要で申し込み手続きを終えることができるのは大きなメリットと言えます。

賃貸契約を専門にする代行業者となっており、スピーディに対応してくれるもの特徴です。

緊急連絡先代行③全国緊急連絡先代行アローズ

全国緊急連絡先代行アローズの最大の特徴はスピーディーな対応になります。

平日も土日祝でも最短30分で対応してもらうことができ、料金は9,900円から27,500円ほどとなっています。

緊急連絡先は3パターンから選択することができ、プランに迷った場合は電話やラインで相談することが可能です。

ホームページから申し込みを行うこともできるので、特に急いでいる場合はおすすめの緊急連絡先代行業者となります。

【まとめ】天涯孤独の場合、緊急連絡先はどうすればいい？

ここまで、天涯孤独であっても緊急連絡先を用意する方法について解説してきました。

急に緊急連絡先が必要になった際、パニックになり悪徳業者に騙されたり、法外な請求をされたりする人がいますが、これまで述べてきたようにいくらでも対処法はあります。

そのため、混乱せずにまずは情報収集から行うようにしましょう。