入居審査に落ちるのでは?と、不安な人も多いのではないでしょうか?

特に過去に家賃延滞がある人、派遣社員、シングルマザー、外国人などで以前に審査に落とされた経験がある人です。新たに住居を借りようにも、条件に合う物件を借りられるかは入居審査次第です。

では、入居審査の不安を少しでも無くすためには、保証会社の審査基準などを知っておくことが良いでしょう。この記事では、保証会社の審査基準や会社毎の審査の傾向を解説し、入居審査の不安を少しでも和らげていきます。

アリバイ会社スタッフアリバイ会社スタッフ

以下の記事では、賃貸の審査に落ちてしまう理由や入居審査に落ちやすい人の特徴について網羅的に解説しています。入居審査に通るコツも紹介していますので、入居審査で分からないことがある人は併せてご覧ください。

賃貸契約の入居審査で落ちる理由は?入居審査に落ちる人と通る人の特徴を徹底解説!賃貸契約の入居審査で落ちる理由は?入居審査に落ちる人と通る人の特徴を徹底解説!

賃貸契約の入居審査は保証会社の審査が重要

賃貸契約の入居審査は保証会社の審査が重要

昨今の賃貸住居は以前のような保証人を立てる形式から、予め指定の保証会社が保証人を代理するケースが多くなっています。これは時代の変化によるものです。人間関係の希薄化から保証人を頼みづらい風潮があることや、外国人の日本滞在者の増加、高齢の単身世帯の増加が主な要因となります。
よって、現在では賃貸契約の入居審査では、保証会社の審査が重要です。では、保証会社の審査はどこも同じような基準となるのでしょうか?ここでは、保証会社の審査基準について解説します。

信販系の保証会社は入居審査が最も厳しい

数ある保証会社の中でも、信販系は入居審査が最も厳しいとされています。
信販系とは、クレジットカードの決済サービスを行う会社です。このような会社は金融系の保証会社であるため、個人信用情報の内容を重視しています。CIC、JICC、JBAの個人信用情報会社が提供する情報をもとに、過去のクレジットカード等の滞納履歴や各種保険・税金・公共料金の滞納・未納履歴など詳細にチェックしていきます。該当するものが多ければ、保証会社からの信用性は落ち、入居審査に大きく影響します。
よって、過去に滞納や未納など思いあたる節がある場合、信販系の保証会社を受けるときは、落とされる可能性が高くなります。
なお、信用情報は年を追うごとに更新されており、概ね5年~10年で情報自体が削除されることがあります。過去に滞納や未納などをした人で、今どのような情報が載っているのか気になる人は、各信用情報会社に閲覧請求できます。審査前に予めチェックしておくと良いでしょう。

信販系の主な保証会社

  • ①オリコフォレントインシュア
  • ②SMBCファイナンスサービス

信販系①オリコフォレントインシュア

㈱オリコフォレントインシュアは、東京都港区に本社を置く保証会社で、主要株主は㈱オリエントコーポレーションです。㈱オリコフォレントインシュアの審査は保証会社のなかで、最も厳しいと言われています。
審査で重視する項目は、信用情報にキズがあるか、LICC(全国賃貸保証協会)で家賃滞納履歴の有無、反社会的勢力に属していないか、です。これに加えて、チェック項目が幾つもあるため、過去に滞納や未納などがある人は審査に通ることが難しくなります。
なお、滞納や未納は身近なところで言うと携帯電話の支払いです。過去にうっかり1か月分滞納していると、審査に落ちることもあります。
オリコの審査期間は通常3日~7日、保証料は初回入居時のみ家賃の50%(2万円が最低額)、月額の保証料は家賃の1%です。

信販系②SMBCファイナンスサービス

SMBCファイナンスサービス㈱は、2020年にセディナと合併し、今の形態になりました。本社は東京都港区に置き、オリコ同様審査は厳しめです。
審査で重視する項目は、過去にクレジットカードや携帯電話の滞納の有無、大家さんがNGを出している職業でないか、反社会的勢力に属していないか、犯罪歴がないかなどになります。これに加えて、審査基準が幾つも設定されており全てクリアしなければなりません。なお、SMBCファイナンスサービスの審査は3日~4日、保証料は初回のみ賃料の50%~、年間更新料は1万円です。

2番目に審査が厳しい保証会社はLICC

続いて審査が厳しいとされるのが、LICC(全国賃貸保証協会)に加盟している保証会社です。過去5年分の入居者に関する情報を共有しており、家賃滞納や入居者同士のトラブルを起こした人は審査が通りにくくなります。
その他、反社会的勢力に属しているか若しくは繋がりがあるか、過去の犯罪歴や職業などもチェックされています。個人信用情報の確認がないので審査は若干緩い印象がありますが、家賃滞納やトラブルを起こした人には審査は厳しめになります。

LICC系の主な保証会社

  • ①全保連
  • ②ジェイリーズ

LICC①全保連

全保連㈱は2001年設立、東京都新宿区にある保証会社です。2021年現在、年間の申込件数は約45万件、累計保証件数(2021年現在)は約300万件と業界でもトップクラスとなります。
保証プランは毎年プラン(初回賃料の30%、更新料は賃料の10%/但し上限は1万円)と、初回のみプラン(賃料の30%~)があります。

LICC②ジェイリース

ジェイリースは、大分県で設立された企業ですが、現在では東京都新宿区に本社を置き、2016年の東証マザーズ上場と成長が著しい保証会社です。審査では、LICCと自社のデータベースを活用し、確かな調査を行うことで不動産業者の信頼性がアップしています。
保証プランは、J-ウィング(継続タイプ、初回のみ賃料の50%・更新料1万円/年)、J-サポート(初期一括タイプ、初回のみ賃料の80%)があります。

独立系の保証会社は審査が緩い!

最も審査が緩いとされるのが、独立系の保証会社です。
一般的に、独立系の保証会社は個人信用情報の調査や、保証会社同士の情報共有も原則ありません。よって、今の職業と収入等による審査がメインになります。
また、独立系の保証会社は実績に乏しいケースも多くあります。そのため、実績造りのために多少無理をしてでも保証契約を結びたいという傾向もあります。よって、過去に延滞や未納など他の保証会社にて審査が落ちた場合でも、独立系の保証会社であれば通過することもあります。
なお、保証会社は自分で選ぶことはできません。審査に落ちて困っている人などは、独立系の保証会社が設定されている賃貸物件を選ばなければなりません。

独立系の主な保証会社

  • ①フォーシーズ
  • ②日本セーフティ-

独立系①フォーシーズ

フォーシーズは、1999年設立で東京都港区にある保証会社です。入居審査の通過率は、98%以上というのが特徴となります。またフォーシーズは、保証料の上限がなく高額賃料帯の保証も可能であるので幅広く取扱いが可能です。
さらに、フォーシーズには割引プランが充実しています。例えば初回の保証料は、通常家賃の1か月分ですが、公務員や会社員は50%OFF、連帯保証人を付けると80%OFFになるなど嬉しいサービスがあります。

独立系②日本セーフティー

日本セーフティーは、東京都港区に本社があり、売上高年間100億円超の保証会社です。特徴は、入居者の審査がスピーディーで通過率も高いことになります。日本セーフティーを利用している不動産業者は全国に約42000社あり、誰でも利用できる平等性がトップに君臨する要因となります。
保証料は、2パターンあります。保証人ありのプランで初回のみ賃料の40%(20,000円~)更新料は年間1万円、若しくは保証人なしのプランで賃料の70%(30,000円~)更新料は年間1万円、となります。

保証会社は物件ごとに決まっているので変えることが出来ない

保証会社は、物件ごとに決まっており自らで変えることは出来ません。
よって、希望条件に合致する賃貸物件でも、保証会社の審査に落とされれば借りることはできません。したがって、このケースでは別物件を探すしかないのです。

入居審査が不安な人は審査の緩い物件を不動産屋から紹介してもらおう

入居審査が不安な人は審査の緩い物件を不動産屋から紹介してもらおう

入居審査に落とされた経験がある人は、独立系の保証会社が設定されている物件を不動産業者から紹介してもらいましょう。または、保証人を依頼できる人がいれば保証会社を使わない物件を選ぶのもおすすめです。
なお、保証会社の審査は、会社毎に異なります。入居審査で落とされても、別の保証会社でトライするなど諦めないことも重要です。また自らで審査が緩い保証会社を調べるサイトもあるので、活用するのもおすすめです。

(参考)イエプラ  保証人不要や独立系の審査の緩い保証会社を使う物件を探すのにおすすめ
(参考)ビレッジハウス  家賃2万円台の格安物件、訳あり人も簡単に入居できる物件の紹介をしている

保証会社は審査で何を調べている?審査基準を紹介

保証会社は審査で何を調べている?審査基準を紹介

ここまでで、信販系は審査に厳しく、独立系は審査が緩いことが分かりました。保証会社の審査は会社毎に異なりますが、おおよそどのような審査をしているかは気になります。
この章では、保証会社がどのような審査を行っているのかなど審査基準について解説します。

保証会社の審査基準

  • 基準①入居者のデータを家賃保証会社のデータベースで確認
  • 基準②家賃は月収に対して高すぎないか
  • 基準③安定した収入のある職業か
  • 基準④過去にクレジットカードなどの滞納をしていないか

基準①入居者のデータを家賃保証会社のデータベースで確認

一つ目は、入居者のデータを家賃保証会社のデータベースで確認することです。
データベースは、保証会社同士での共有が殆どです。過去に家賃の滞納や近隣住民とのトラブルがないかなど、総じて素行の良し悪しがチェックされます。保証会社としては、面倒な人とは契約したくないというのが本音です。過去に先述のようなトラブルの有無が審査の基準となります。
なお、保証会社によりトラブルがあった時点で審査に落ちることや、トラブルの内容やその後の対応次第で審査に通過することなど、基準はまちまちとなります。

基準②家賃は月収に対して高すぎないか

二つ目は、家賃が月収に対して高すぎないかです。
例えば、月収20万円の人が家賃10万円の物件に住むのは難しいというのが一般的な見解です。日常生活を送るには家賃の他に、光熱費・食費・通信費・交通費などさまざまな費用が掛かります。よって、家賃だけで月収の50%を占めるのは現実的ではなく、支払いが滞る可能性が高いのです。
そこで家賃は概ね月収の1/3以下に抑えているのが理想です。月収20万円の人は、7万円以下の物件であれば支払いが滞る心配はないでしょう。このように、家賃の支払いが無理なくできるかどうかも審査基準となります。

基準③安定した収入のある職業か

3つ目は、安定した収入のある職業であるかになります。
安定した職業の代表格は公務員です。公務員は、勤務先が潰れることはなく給与は安定しています。また、民間企業であれば雇用形態は正社員が好まれます。仮に上場企業の会社員であれば、安定性には全く問題ありません。さらに、勤続年数も重要です。勤続が長ければ退職するリスクも少なく、収入が安定する可能性が高まります。

基準④過去にクレジットカードなどの滞納をしていないか

4つ目は、過去にクレジットカードなどの滞納の有無です。主に、信販系の審査が厳しい保証会社にて採用されている基準となります。
信販系の保証会社は、クレジットカードの審査のときに個人信用情報の閲覧を行っています。よって、保証会社の審査のときにも個人信用情報の閲覧を行い、過去の滞納や未納、自己破産の履歴を確認し、家賃未納・滞納する可能性が高い人を排除しています。

保証会社の審査の次は大家さんの審査がある

ここまで保証会社の審査基準について紹介してきましたが、保証会社の審査に通過してもそのあとには大家さんの審査があります。
大家さんの審査は、主に不動産業者から入居希望者の紹介を受けて、入居を許可するか否かを判断します。大家さんが重視するのは、家賃の支払いを滞りなく行えるかと人柄が良いか、です。
つまり、入居後にトラブルになる可能性が低い人であれば審査に通過する可能性は高くなります。よって、電話での問い合わせ時や店舗での面談時などで不動産業者の担当者に与える人柄の印象が、審査のポイントになります。

入居審査に落ちた場合は当日・翌日に連絡が来ることもある

入居審査に落ちた場合は当日・翌日に連絡が来ることもある

入居審査に落ちた場合、当日・若しくは翌日に連絡が来るなど比較的回答が早いケースが大半です。
理由は、保証会社が共有しているLICCに延滞や未納の履歴があることや、管理会社の担当者判断でNGとなることがあります。

審査の回答が比較的早いケースでは、過去に何かしらの履歴が残っている可能性が高くなります。他の賃貸住居に申し込む前に、LICCに閲覧申請を行い、どのような情報が残っているかを確認しておきましょう。

入居審査に落ちてしまったときの対処方法

入居審査に落ちてしまったときの対処方法

入居審査に落ちてしまったら、同じ部屋での審査は難しいと考えましょう。よって、その部屋は諦めるしかありません。
しかし、次の入居審査では通過するために、どんな要因で落とされたのかを不動産業者に確認しておきます。また審査に通過しそうな保証会社など、アドバイスを貰っておきましょう。

入居審査の不安を無くそう!まとめ

入居審査で落ちる原因は必ずあります。落ちてしまったらその原因を解明しておくことが賢明です。また、改善したものの落とされてしまう場合には、審査が緩い保証会社が設定されている賃貸住居を選びます。
入居審査で落ちてしまった場合には、不動産業者とよく相談し入居審査に通過しやすい物件を紹介してもらいましょう。