入居審査に通るには、安定して収入を確保できる見込みがあるのかが、一番の焦点となります。その点、フリーランスなりたてのときは、決まった取引先や実績が乏しいため、仕事が軌道に乗るまでは安定した収入を得るのは難しいと解釈されるのが一般的です。

では、このようなフリーランスなりたての人は、入居審査を問題なく通過することはできるのでしょうか?また、審査に落ちる原因や今後の対策を行うために、審査に通過するポイントなどを知りたいところです。

この記事では、フリーランスなりたての人は賃貸の審査に落ちやすいのか?他、入居審査のポイントや落ちた場合の対策について解説します。

結論:フリーランスなりたての場合、入居審査に落ちやすい

最初に結論から述べます。フリーランスになりたての人は、入居審査に落ちやすい傾向があります

大きな原因の一つは、収入の安定性です。大家さんが一番嫌がるのは、家賃の未納や滞納されること、になります。つまり、安定的に家賃を支払える人が一番良いのです。仮に、家賃の未納や滞納があると、督促の連絡若しくは督促しても支払いを拒まれた場合には法的な措置や強制退去など、何かと面倒な手続きがたくさんあります。さらに、気苦労も重なることで精神的に辛くなることもあるでしょう。

よって、家賃の支払いの目途が付きにくい人は、将来的にトラブルが起きる確率が高いので、なるべく避けたいのです。

フリーランスなりたての人は、独立して間もないので安定した取引先や実績などが不十分となります。一般的に、仕事が軌道に乗り安定した収入を得るには数年掛かることが殆どです。

フリーランスの仕事がうまくいかなければ、家賃の支払いが滞ることが目に見えています。つまり、フリーランスなりたての人は支払い能力に不安があるので、入居審査に落ちる傾向があります。

フリーランスなりたてが賃貸契約の審査に落ちやすい理由をご紹介

ここでは、フリーランスなりたての人が、賃貸契約の審査に落ちやすい理由を4つ取り上げて解説していきます。

フリーランスなりたてが賃貸契約の審査に落ちやすい理由

  • 理由①フリーランス1年目は源泉徴収票の取得ができない
  • 理由②フリーランスなりたては収入が安定していないから
  • 理由③フリーランスは会社員と比べて社会的信用が低いため
  • 理由④フリーランス1年目は賃貸契約時、無職と変わらなくなってしまう

理由①フリーランス1年目は源泉徴収票の取得ができない

フリーランスのような個人事業主の1年目は、収入が安定しません。特に、丸々1年分の収入が出ていないので大家さんとしては貸しにくい状況です

不動産会社や大家さんの入居審査では、企業から出ている源泉徴収票や住民税の課税証明書など、公的な収入証明書で収入額を見る傾向があります。つまり、仕事を始めて1年未満の場合には、フリーランスでの収入によるこれら公的な書類を用意できません。

なお、フリーランスの場合で安定した収入を確保できている場合には、売り上げの明細など月々の収入が分かるものを提出すると審査に通ることもあります。

理由②フリーランスなりたては収入が安定していないから

続いて、先述でも触れていますが収入が安定していないからです。

職業が公務員や医者、会社員であれば勤続が短くとも収入が安定することが多いのですが、フリーランスは個人の実績が大きく影響します。仮に、個人の売り上げが月間で0円であれば、家賃の支払いが滞る可能性が高くなります。

また、仕事が軌道に乗り収入が安定するには3年程度掛かることが一般的です。入居審査では、支払い能力を第一に重視されるので、この点でフリーランスなりたての人はどうしても劣ってしまいます。

理由③フリーランスは会社員と比べて社会的信用が低いため

さらに、フリーランスは公務員や会社員に比べて社会的信用が低いことがあります。

社会的信用とは、経済力があることや社会的地位などによる信用性です。例えば、会社員であれば大手企業に勤めるなど会社の規模が大きくなるほど、社会的信用は上がります。また、弁護士や医者であればその専門性の高い資格とスキルから高い報酬を得るケースが多く、こちらも社会的信用が高いと言えます。

一方、フリーランスは収入が安定しにくいことや仕事を自らで獲得しなければならないなど、その仕事環境は決して恵まれたものではありません。また、仮に取引先と契約できたとしても、経済状況の悪化や業績不振により契約は簡単に解除される可能性が高くなります。

よって、フリーランスは会社員等と比べて社会的信用が低くなってしまうため、入居審査に落ちることが多いのです。

理由④フリーランス1年目は賃貸契約時、無職と変わらなくなってしまう

最後に、フリーランス1年目は賃貸契約時、無職と変わらなくなってしまうことです。

大家さんとしては、「収入が安定しない=無職」という見方も強まってしまいます。よって、賃貸を借りるのであれば、毎月の収入以外の要素でプラス材料になるものを集めるしかありません。

フリーランスなりたての方が入居審査に通りやすくなるコツ6選

フリーランスになりたての人も、住居は必要です。よって、どこかの物件で家を確保しなければなりません。

ここでは、フリーランスになりたての人でも入居審査に通りやすくなるコツについて紹介します。入居審査に落ちて悩んでいる人は、下記6つの事項をなるべく多く実践してみましょう。

フリーランスなりたての方が入居審査に通りやすくなるコツ6選

  • 1.貯金額の残高証明書を用意しておく
  • 2.家賃が月収の3割以下になる物件を選ぶ
  • 3.派遣先の企業や客先の企業に在籍確認をしてもらう
  • 4.前年度の源泉徴収票を用意する
  • 5.連帯保証人を立てる
  • 6.身だしなみや態度に気を付ける

1.貯金額の残高証明書を用意しておく

一つ目は、入居審査の時に貯金額の残高証明書を用意しておくことです。具体的には、通帳を持参しコピーを提出することになります。
賃貸の契約期間は、概ね2年間であることが殆どです。仮に、収入が安定していなくても、2年分の家賃を支払える分だけの貯蓄があれば、家賃の未納や滞納が起きる可能性は低くなります。
つまり、毎月の収入がなくとも家賃の支払いができる状況ということで、支払い能力の証明となるのです。よって、入居審査に通る可能性が高くなります。
なお、物件によっては家賃の半年分から1年分程度を前払いすることが、居住の条件となるケースもあります。

2.家賃が月収の3割以下になる物件を選ぶ

二つ目は、家賃が月収の3割以下になる物件を選ぶことです。例えば、毎月の月収が30万円であれば9万円以下の物件を選ぶことになります。
なお、フリーランスで収入が安定しないのであれば、家賃の割合をもっと下げても良いです。極力住居費を抑え、少しでも生活を安定させることが先決となります。
また、住居費を抑えるということは、希望する条件の物件には入居できない可能性は高いと認識しておきましょう。築年が古い、駅から遠い、部屋が狭いなどは許容範囲としなければなりません。

3.派遣先の企業や客先の企業に在籍確認をしてもらう

三つ目は、派遣先の企業や客先の企業に在籍確認をしてもらうことです。
在籍確認等をしてもらうことで、申告のあった企業での就業している実績が確認でき、毎月の収入が安定する見込みが立ちます。少しでも社会的信用上げるためには、このような方法も必要です。

4.前年度の源泉徴収票を用意する

四つ目は、前年度の源泉徴収票を用意することです。フリーランス2年目以降であれば、前年度の収入を証明することができます。
前年度の収入と、今年度の月毎の売上げが記載された明細などを提出することで、収入が安定していることをアピールし、支払い能力を証明できます。
これらを行うことで、審査に通りやすくなることもあります。

5.連帯保証人を立てる

五つ目は、連帯保証人を立てることです。つまり、支払い能力のある人をバックアップに付けることになります。
連帯保証人については、本人との関係性と収入状況が審査のポイントです。特に、収入については本人より内容が良いことが審査に通りやすい条件となります。
なお、連帯保証人について結婚していれば配偶者、独身であれば親など本人に近い親族となります。

6.身だしなみや態度に気を付ける

最後に、身だしなみや態度・言動に気を付けることです。入居審査の項目は、支払い能力の審査のみではありません。本人の素行も審査対象です。
身だしなみや態度を見ているのは、不動産会社の担当者となります。問い合わせ等の連絡時、店舗等への来訪時などに、言動・態度・身だしなみをチェックし大家さんに伝えています。
実際、言動や態度が悪い人は高い確率にて入居後にトラブルが起きることがあり、その対処に苦労することが殆どです。また、身だしなみが悪いと社会的な信用性も揺らぎます。家賃を支払えるだけの能力を本当に持っているのかと、懐疑的な見方となってしまいます。
よって、不動産会社来訪時などは身だしなみに気を付け、言動や態度には相手側に失礼のないように振舞うのが必須です。

連帯保証人が立てられない場合の対処方法

入居審査が本人のみで通らないときに連帯保証人を付けるのは、常套手段となります。しかし、今の時代自分に近い親族がまわりにいないことや、外国から来ていて身近に親族がいないなど、賃貸を借りる人の状況もさまざまです。
よって、連帯保証人が立てられないこともあります。このようなときの対処法について、下記に取り上げ解説していきます。

連帯保証人が立てられない場合の対処方法

  • 1.シェアハウスを借りる
  • 2.家賃保証会社を利用する
  • 3.アリバイ会社を利用する

1.シェアハウスを借りる

まずは、シェアハウスを借りる方法です。シェアハウスは、入居審査が比較的緩いのでフリーランスになりたての人にはおすすめとなります。
なお、シェアハウスの審査項目は主に、職業・引っ越し理由・人柄・身だしなみ、などになります。職業の審査もありますが、一般的な賃貸の入居審査ほど厳密でないケースが多く、無職の人でも審査に通ることがあります。
シェアハウスは他の入居者との共同生活になるため、シェアハウスのコンセプトを理解し他の入居者の人とコミュニケーションを取れるかが入居審査の焦点となります。
よって、人柄・身だしなみ・言動・態度なども重要な審査ポイントになるのです。これらを備えたフリーランスの人であれば、仮に収入が安定していなくても、比較的審査には通りやすくなります。
但し、毎月の収入が極端に少なく且つ貯金額が少ない人は、家賃滞納等の可能性が高いため審査に落とされることもあります。

2.家賃保証会社を利用する

続いて、家賃保証会社を利用する方法です。家賃保証会社は、保証人の代わりをしてくれる会社です。一定基準の審査に通過すれば連帯保証人を立てる必要はありません。
家賃保証会社については、不動産会社の担当者に審査に通りやすいところを紹介してもらいましょう。

3.アリバイ会社を利用する

最後に、アリバイ会社を利用する方法です。アリバイ会社は職業上賃貸の入居審査が通らない人に、審査の通過率を上げるため会社を用意し社会的地位を証明する方法となります。アリバイ会社は、源泉徴収票や給与明細なども併せて発行可能となります。
フリーランスになりたてで入居審査に通らない場合、アリバイ会社の利用もおすすめです。

フリーランスなりたての方が賃貸契約の際に必要な書類

下記に、フリーランスになりたての方が賃貸契約の際に必要な書類を紹介します。なお、状況等により他に書類が必要となることもあります。

フリーランスなりたての方が賃貸契約の際に必要な書類

  • 収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書、納税証明書など)
  • 通帳のコピー
  • 身分証明書
  • 住民票
  • 印鑑(実印)
  • 印鑑登録証明書

フリーランスなりたては賃貸の審査に落ちる?まとめ

フリーランスになりたての人は、収入が安定しないことや社会的地位が低いため、入居審査に落ちる可能性が高くなります。
審査に通過するには、貯蓄が家賃の2年分あること、連帯保証人を用意できるなど、収入以外の部分で支払い能力を証明するしかありません。
なお、連帯保証人が用意できないケースでは、家賃保証会社やアリバイ会社の利用がおすすめです。これら審査に通るための対策は、不動産会社の担当者とよく相談し決めていきましょう。